翌週末

築港臨海公園近くの岸壁で釣れたアジ

次の土曜日、週末の用事をあれこれ片付け終わると夕方の4時半を過ぎていた。かなり肌寒かったが、風はなく、海も穏やかだったので、家から近い築港臨海公園横の岸壁に行ってみることにした。

いつもは、常連さんらしい、いかにもベテランという感じの人たちが釣りをしている姿をよく目にしていたが、なぜかこの日は誰もいなかった。こういうときに、はたして自分のような者が突然現れて釣り糸を垂らしていいものかどうか、ちょっと迷ったが、釣りをしたい欲求を抑えられない僕は、びくびくしながらも、持っている唯一の道具を出し、知っている唯一の釣り方で、釣りを始めた。

開始5分、ぐぐぐんと竿の先が動き、前回のチカのときよりずっと強い振動が手に伝わった。

「な、なんだ!?」

竿を上げてみると、チカとは違う何かの魚が釣れていた。もう薄暗くなってきて、どんな魚かよく見えない。というか、見えたとしても、無知な自分には何の魚だかわからないのだが。とにかく、10cmを超える、僕にとっては「過去最大の大物」が釣れたのだった。

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