風は見えますか?

3月13日の線路| Copyright (C) Kazuo Yamamoto

昼前くらいから雪が降り、
踏切脇の線路には、薄っすらと雪が積もり始めていた。
夕方以降は夜が更けていくに従い猛吹雪。
それでも北国は春なんです(笑)

吹雪をかいくぐり、写真仲間達の下へ集った。
議事的な決め事はほとんどない。
後で「今日何の話でしたっけ?」
そう聞き返すのが俺の常、失礼な奴だ(笑)
それ以外の話が結構楽しい。

盲目のカメラマンがいると誰かが言った。
何人も知っていると同調。
彼は使える五官を研ぎ澄まし、風景を写す。
話を切り出した仲間は目を閉じて、
写真を撮ってみたらしい。
音とか風を感じたと言う。

風は見えるのか?
そんな話で盛り上がった。
吹雪で雪が舞うように、
桜の花びらが散っていくように、
幸せな家庭から魚の焼けてくる臭いが漂って来るように、
何かの対象物があって風を感じている。

風そのものは見えないが、感じるものだと...
僕らは結論を導き出すしかなかった。

「風が見える」そんな目があったら、
得なのか損なのか?
そう考える俺にはきっと見えることはないでしょう。

今度目を閉じて写真を撮ってみたい。

撮影地:小樽市JR銭函駅下り側踏切
Copyright (C) Kazuo Yamamoto

お久しぶりだすぅ~。

映画のタイトル忘れたけど、耳の聞こえない主人公の女性が波の音を自分の体を使って表現していた。
体の機能って それぞれ限定しがちだけど、実はけっこうマルチなんだと思う。たとえば皮膚。色も識別できちゃったりするらしいですよ。
唖の患者さんがいてねー、彼はリップ リーディングもできないので、基本的に会話は筆談なんだけど、
一番コミュニケーションしやすい患者の一人なんですよ。
何故かというと 心を読むというか空気を読むというか、、、、テレパシーかなぁー??
うまく説明できないけど 耳と口が機能しなくても意思の疎通は成り立ってしまう。
人間の体は素晴らしい!!
目に見えるものって、宇宙単位で考えたら ほんの一部かもよ。

久しぶりだもなぁ~

と黒板五郎さんの真似をして言ってみる。
こっちはすごいぞmihaさん。
西日本では桜も満開だというのに、
北国では電柱がばったんばったん倒れてる(笑)
自然の猛威って奴を感じると、
人間ていかに無力かって思い知らされる。

唖の患者さんの話、なんとなく分かるよ。
時々言葉ってやつがやたら面倒になるときがあるもの。
それでも誤解されても言葉は人間が必要だから、
育ててきた大切な意思や気持ちの伝達手段であることは間違いないよね。

言葉で泣いたり、笑ったり、そういうことが上手く伝えられない俺は、
写真や下手な歌や意味不明なボディランゲージで伝えている(笑)

なんにも話さなくても分かってくれる友人たちに、
俺は恵まれてるな~って目を潤ませるこの頃。年取ったわい(笑)